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一般財団法人ジャパン・マザーミッション機構
角田頼重

夜中、外からの音で目が覚めた。
ずっと何かが鳴り響いている。

寝ぼけながら
音をじっくり聞いていると、
どうやら車の防犯用ブザー
の様な音だった。

聞いている限りでは知らない音だ。
おそらく、他人のものだろう。

車上荒らしなのか、
迷惑ドライバーかどうかは
分からないが関わらない方が良い。

自分とは関係なさそうなので、
気になりながらも
眠ろうと布団に包まる。

しばらくすると、

「ガチャ・・・、バタン・・・」

と別の音が聞こえた。

だいぶ近い音だった。というか、
玄関の鍵が開いて扉が閉まった音だ。

嫌な予感がして親の部屋に行くと、

・・・やっぱりいない。

時計を見ると、夜中の1時を過ぎている。

もう、面倒くさい…。

とりえあず、急いで後を追いかける。
足は遅いので、すぐに追いついた。

誰もいない夜中の道を
歩いている親を見て、
怒りが込み上げる。

私「なにやってんだよ!」
親「だって、何か変な音が鳴ってるから。」
親「おかしいから見に行くのよ。」
私「おかしいと分かってる所にわざわざ行くな!」

この時は、
手を上げそうなレベルで
相当怒ったと思う。

以前、泥棒と鉢合わせた場合、
どうするのか聞いた事がある。

その時に親が答えた内容は、
走って捕まえるとか、
笛を吹いて周りに知らせるとか、
訳の分からない事を
言っていたのを思い出した。

自分の衰えている運動能力や
判断力を全くもって
想像できていない。

走ったら絶対転ぶ。
そもそも走る事すら
出来ないかもしれない。

というか、
笛を吹くってなんだ。

本人的には、ホイッスルの事を
言っている様だったが、
いつの時代だ。
泥棒を笑わせる気だろうか。

その後、
無理やり家に連れ戻したが、
それでもブツブツ言っていたので、
大人しく眠るまで見張っていた。

しばらく経って気が付くと、
いつの間にか外の音が止んでいた。

親が寝ている事を確認して、
自分も何とか眠る。

その日、遅刻はしなかったが、
仕事では1日使い物にならなかった。
ただただひたすら眠くて、
何かしらのミスをしたと思う。

その日、家に帰ってから
昨晩の出来事を話すと、
何も覚えていなかった。