認知症

一般財団法人ジャパン・マザーミッション機構
森本由吏代

それはある日突然やって来ました。
どこにいても鳴る電話が不便だと言っていた父親の携帯電話から私に着信がありました。

何かあったのかと慌てて出たら
通帳の印鑑が見つからないという電話でした。

別居している父親の家のことが分からない私は昔よく置いていた引き出しにないか探す様に言うと、そこに印鑑はありました。

体調の変わりはないかと普通の会話をして電話を切りました。

そして5分もしないうちに父親からの着信。

何か聞き忘れたのかと思って電話に出ると、通帳の印鑑が見つからないと言う。

さっき見つけたでしょ?と促しながら同じ引き出しを探してもらう。

そして印鑑は見つかってお礼を言われて電話を切りました。

そして5分もしないうちに父親からまた着信があり電話に出ると同じ質問が繰り返されたので、私は父親に同じ電話の内容が3回目だと伝えましたが取り合ってもらえませんでした。

様子が明らかにおかしいと姉3人へ連絡しました。

姉妹で話し合いの結果、まずは検査してもらうことになり長女が名古屋から広島の父親のところへ来てくれて病院へ行きました。

その時の診断は軽い認知症があるので1人暮らしを続けるよりも家族と同居または生活のサポートを出来る環境下を作ることを勧められました。

再び姉妹で話し合いをした結果、長女が名古屋市、三女が桑名市ということ、父親が三女の近くに住みたいと希望したこともあって父親が三女の家の近くに引っ越しをして姉たちが協力して生活のサポートをしてくれるということになりました。

私は父親に我が家に来ないかと提案しましたが、その当時、下の娘が2歳ということもあり父親は小さい子供のパワーと1日中いるのは辛いと言って断られました。

なので、父親の引っ越しが決定され、準備が着々と進められました。

その当時の私には知識がなかったのです。

お年寄り、年配の方の生活環境の急激な変化が認知症を進める要因になるかもしれないなんて…