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一般財団法人ジャパン・マザーミッション機構
角田頼重

2人で確認した録画には.異常なものは映っていなかった。
当然だ。こっちで事前に確認している。


母にも気の済むまで見てもらった。
映っていたものと言えば、
母が出かける姿と帰ってきからその後。
後は、猫が部屋を彷徨いている姿。


散々確認した挙句、母から放たれた言葉は、
カメラがおかしい。ちゃんと撮れていない。
母や猫が映っているので正常に動作している事を説明すると、
更なる衝撃の言葉が放たれた。

泥棒が消して行ったんだ!

自分が映っている所だけ消して行ったんだ!
・・・消せる訳がない。


使っているのは隠しカメラ。
制御しているパソコンには、パスワードでロックを掛けているので
操作をする事は出来ない。
百歩譲って、隠しカメラを見つけて、パソコンのパスワードロックも解除して
操作出来たとしよう。


だとしてもだ。
録画されている中から、
自分が映った箇所だけを削除して、
更に分からない様に編集するなんて、
技術はともかく時間的に不可能だ。


住人がいつ帰ってくるかも分からない中で図太過ぎである。


そして恐ろしいのが、そんな高いスキルを持った人が
その高いリスクを冒してまで盗る物が、
老人のパジャマという事である。


割に合わなくないか?
一応聞いてはみたが、返答は変わらず。
そんなの泥棒に聞かなきゃ分からない。
とにかく、映像を消す事なんて出来ない。
操作はされていない。
と言うと、泥棒は何でも出来るんだよ。


自分が知らないだけじゃないの。


こういう恐ろしい一言をサラッと言ってくる。


説明は一切出来ないのに、家族より見知らぬ泥棒の方を信じている。


あれ・・・。
じゃあ、自分が協力してたのはなんだったんだろう。
信用されて無いなら、協力する意味なんて無かったんじゃないか・・・。